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田園の中に佇む住まい
今回ご紹介するのは、岐阜県揖斐郡 (いびぐん) の畑の中に建つ平屋。
遮るものが無い、広々と見渡せる眺望に恵まれた住まいです。
エクステリア:約107坪
名鉄岐阜駅から車で約1時間。青々と茂る緑が美しいロケーションは、住まい手のご実家が所有する土地の一角です。
風景との調和を大切にするため、壁面はモルタルで仕上げて、シンプルかつ素朴な印象に。
冬場は雪が多い地域なので、切妻と片流れ屋根にしました。緩やかな勾配で、広がる大地に溶け込ませたデザインです。
外観は敷地に対してナナメにした、特徴的な“へ”の字型の形状。
往来が多い前面の十字路から庭や室内への視線をずらすことで、プライベート感を保てるように考えられています。
庭は、カツラ / ジュンベリー / ミモザ / オリーブ / ハナミズキなど、住まい手のお好みで選んだ色々な樹種を植えて、つくり込み過ぎない自然そのままの木立をイメージ。
ブロック塀を覆うようにクラピアを植え、緑の垣根をつくりました。
エントランス:約4.2帖
ロードバイクが趣味というご夫婦のため、玄関は収納やメンテナンスのしやすさを考えた設計に。
扉は開戸より間口が広く取れる幅1.1mの引戸にしました。片手で自転車を押しながらでも、スムーズな出入りが可能です。
ここでは整備や時にはトレーニングもするそうで、工房のようにDIYがしやすいよう、壁にラーチ合板を用いました。
玄関でよく見かける普通のミラーと思ったら、実は奥の収納へ繋がる入り口になっています。
機能的で空間に溶け込む面白いプロダクトではないでしょうか。
マンガシロを使ったガラス戸は、室内に居ても人の気配や自慢の自転車が目に入ります。
趣味と日常生活の場が馴染むよう、しつらえました。
リビング:約21.5帖 (LDK)
室内は景観が美しく映えるよう、白と木目を基調にしました。
入り口の床は一部を玄関と同じモルタルにすることで、境界線を曖昧にしながら繋げています。
床材にはスギを選定。柔らかく優しい踏み心地が特徴の素材です。
そして天井は、床と色合いが同じになるようにナチュラルでしっとりとした、素地のラワン合板にしました。
壁面の塗装色には、かなりこだわられたそう。
光の当たり具合で絶妙に表情が変化する薄いグレージュは、何度も打ち合わせをしてつくった、この家のオリジナルカラー。
構造壁でもあり、裏手にある子供部屋との空間を隔てる造作棚も同じカラーで塗装して、統一感を持たせました。
キッチン&ダイニング:約21.5帖 (LDK)
ちょうど“へ”の字が折れ曲がる位置にあるキッチン&ダイニングは、視覚効果を利用して奥行きを感じる間取りになっています。
南側にある窓からは、いつでものどかな眺望を堪能。秋には大豆や麦が育ち、見事な風景をつくりあげるそうです。
ここにはフレキシブルに使える、造作のベンチテーブルを設置。ティータイムや遊び場、またお昼寝もできる気持ちの良い場所です。
ダイニングテーブルとカウンターは、段差を無くして一体化。生まれ育った大好きな景観がいつでも見られるように、奥様のご希望で屋外に向けて配置しています。
表面の仕上げは、あまり見かけないホワイトのモールテックス。
使い続けるうちにマットな質感にはツヤが出てくるそうで、経年変化によって、ますます愛着のある家具になりそうですね。
水栓は乾電池で作動する、デルタのアイテムを採用しました。
蛇口のどこを触ってもスイッチのオンオフができる優れもの。停電時に使えるところもポイントです。
作家さんのハンドメイドである洋白製のペンダントライトは、住まい手が一目惚れして購入。手仕事の暖かみを感じる逸品です。
カップボードは、出し入れしやすい造作のオープン棚。
最初から収納量を決めておくことで、暮らしに合わせて最低限のモノだけをしまう意識が身に付きます。
余分なアイテムを置かなくなり、スッキリと使えるのがメリット。
奥にあるのは小さなパントリー。窓の手前には便利なワークデスクを設けました。
レシピを考えながら、ふと外を眺める時間も幸せなひと時です。
ランドリールーム&ウォッシュルーム:それぞれ約2帖
プライベートな部屋は、カップボード裏に廊下を設けて、LDKから見えないように棲み分けました。
ランドリールームは洗濯物を外で干せるよう、日当たりの良い位置にしています。
洗濯機の中から、そのまま物干し竿へアクセスできる動線を確保。
隣には独立したウォッシュルーム。
横幅を広げた大盤サイズのオリジナルミラーや、洗面台ギリギリに収めた大容量の洗面ボウルで、コンパクトでも使いやすい水廻りに仕上げました。
天板の一部を切り欠いているのは、コンタクトを付けたり、奥様がメイクをする際、前屈みにならずにラクな姿勢でミラーが使えるアイデア。
ウォークインクローゼット:約4.5帖
居室にクローゼットを設けず、衣類は全て奥のウォークインクローゼットに収納します。
1箇所にまとめて、整理整頓のしやすさを重視。
また、年中快適な室温に保てるようエアコンを完備しました。
特に夏場は汗をかかず、涼しくさらっと身支度ができます。
+Più Design(ピュウデザイン)がこの家にかけた想い
それは、周囲の風景に溶け込んで、自然と調和した家づくり。
住まい手が生まれ育った、大好きな田園の眺望を暮らしの中でいつでも感じられる家です。
■住まいの詳細情報
・場所 岐阜県揖斐郡
・敷地面積 352.82㎡ (106.72坪)
・延床面積 94.86㎡ (28.70坪)
・間取り 2LDK
・構造 木造
・家族 3人家族
・設計施工 +Più Design
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今回は岐阜県揖斐郡 (いびぐん) にある、 +Più Design (ピュウデザイン) が手掛けたお住まいをご紹介。
名鉄岐阜駅から車で約1時間、まったく何も遮るものが無い、広々と見渡せる眺望に恵まれた平屋。
住まい手のご実家が所有する土地の一角に建てられた、青々と茂る緑が美しいロケーションとの調和が見どころです。
掲載企業・ブランド紹介
+Più Design
公式HPはこちら
https://www.piu-design.com/