2022.12.02.fri

回遊動線で意識した便利な間取り、動きに無駄を作らない家事ラクな家

廊下って実は贅沢品？？？

ここ最近、様々な住まいを取材撮影してきて思うのは、ほとんどの住宅で1階に廊下を設けていないということだ。玄関を入るとすぐにリビングやダイニングが広がる間取りが非常に多く、たとえ廊下があったとしても、1畳にも満たない限りなく省スペースな空間。

住宅業界としては当たり前なのかもしれないが、この仕事をするまでは玄関を入るとまずは廊下があり、そこからリビングやダイニング、ウォッシュルームへと繋がる間取りがスタンダードという固定概念が私にはあった。もちろん廊下のある住まいを否定する訳ではないが、よくよく考えてみると、“廊下”というスペースが本当に住空間に必要なのか？という思いも取材撮影を通して芽生えてきている。

かたや先日、ある仕事で純和風の住まいを訪れる機会があったが、そこには住まいを取り囲む様にぐるりと廊下があり、なんとも言えない“高級感”や“贅沢感”を感じた。そこで思ったのは、今の時代は“廊下”という存在がとても贅沢なものなのではないかと。

廊下が無くても各々の間取りへアクセスはできるし、さらに住空間を広くも使える。無くても生活に困らないものをあえて持つ、これはまさしく贅沢品と言えるのではないか？

時代とともにモノの価値観が様々に変化し、住まい自体や間取り、設備や面積など、最近の住宅に対しての変化が著しい。そして住まい自体がとてつもない速さで進化しているのを目の当たりにしていると、この先どんな家がスタンダードとなっていくのかが楽しみだ。

個人的には2〜3畳ほどのスペースにVRゴーグルがあり、メタバースの世界で豪邸に住むというような未来が待っている気がしている。

ルームツアー

今回は埼玉県熊谷市にある、コスモ建設株式会社様が建てられたお住まいのご紹介。

回遊動線が作られた、便利な北欧モダンのお住まいです。一見すると独特な北側リビングや玄関前キッチンなどは、住まい手のライフスタイルに寄り添って考えられた、利便性の高い間取りです。

■住まいの詳細情報

・場所　　　埼玉県熊谷市
・敷地面積　210.57㎡ (63.70坪)
・延床面積　105.12㎡ (31.79坪)
・床面積　　1F/59.60㎡
　　　　　　2F/45.52㎡
・間取り　　2LDK
・構造　　　木造
・建築費用　約2,000万円
・施工　　　コスモ建設株式会社

回遊動線、いいですよね！みなさんはどうですか？

そんなこと考えてませんか！？そんなことないんですよ！！

もちろん間取りやライフスタイルにもよりますが、突き当たりがなくスムーズな移動ができることは、日常において結構魅力的なんじゃないかなと思ったりしています！

北側リビングだって、住む人によってはメリットにもなる！

人の数だけ家がある、家の数だけ間取りがある！

今回ご紹介するのはそんなルームツアーです。